ZBC#82 [創造物としての組織] - ワーク・ルールズ!

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Zenport Book Clubは2018年1月よりMediumに移転しました。

課題図書

今回は2017年12月30日に開催されたZenport Book Club #82の図書の中からワーク・ルールズ!をご紹介致します。

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

Googleの人事トップとして文化作りをリードした著者が、同社が大事にしている要素を語りました。

その根底にあるのは「文化は戦略を食う」という考えです。

その意図するところとは?

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • Googleの文化を定義する3つの要素は、ミッション、透明性、発言権である。彼らは一貫した文化がメンバー全員に浸透していることが、戦略よりも大事だと考えている。

  • Googleのチームづくりの基本は人を信じることである。その考えに基づき、情報は全て公開し、透明性を確保している。これは情報漏えいのリスクをはらむが、多数の社員が公正であろうとする文化を作ることで、リスクを回避している。またこの試みによって、全ての社員が自由に発言をし易い文化を醸造している。

  • Googleの採用はマネージャーの一存では行われず、チームで決められたプロセスを経て行われる。その理由は、チームの文化に合うメンバーを採用するには、一人の直感のみでは不十分だと考えているからだ。

  • Googleの採用候補者は、社員がHRアニマルとなることで募っている。社員の友人だけではなく、社員が世界中の優秀な人材のリストを社内でリスト化し、彼らにアプローチしているのである。これまで人材採用にリソースを割くからこそ、Googleは優秀な人間を集まりながら、彼らが同質の文化を共有できる組織を作れれのだ。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

前回の書評でも書いたが、私は組織自体も1つの創造物にしたいと思っている。文明×文化の軸で、これまで人類史に無かった新しいデータを提供したいと思っている。その結果は随時報告したい。


本書ではナッジ(無意識に働きかける施策)が描かれているが、これは大変面白い取組だ。ピクサーベル研究所でも無意識的にメンバーが交流するような施策が取られている。強制するのではなく促す。今後の文化作りに積極的に活かしていきたい。

まとめ

今回は、Googleの組織造りについて説いたワーク・ルールズ!を取り上げました。

次回はZBC#83で発表されたプロフェッショナルマネジャーをご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)

TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)

  • 作者: スタンリー・マクリスタル,タントゥム・コリンズ,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル,吉川南,尼丁千津子,高取芳彦
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2016/04/01
  • メディア: 単行本
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ZBC#81 [日本的経営の体現] - 日本の経営を創る

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課題図書

今回は2017年12月23日に開催されたZenport Book Club #81の図書の中から日本の経営を創るをご紹介致します。

「日本の経営」を創る

「日本の経営」を創る

日本的経営

本書の著者の一人である三枝さんが、BCG、スタンフォードMBA、そして米国での企業経営を経てたどり着いた結論は意外なものでした。

それは、アメリカ的経営を追随するのではなく日本的経営を突き詰めること。

彼はその信念のもと、複数の企業の事業再生、並びにミスミグループの急拡大を実現します。

そこから彼が見出した日本的経営のあり方とはどのようなものなのでしょうか?

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • 昨今の日本人経営者はアメリカ的経営手法を後追いしがちだ。しかしこれでは、アメリアかの二番煎じにしかならず、世界のトップには立てない。日本人が経営する上では、日本人にしか出来ない独自の経営手法を駆使すべきである。

  • 1つの日本的経営の解として、長期的視野を持って人を大事にする経営が挙げられる。経営の本質は戦略と、関わるメンバーの熱意・コミットメントである。後者を高めるために、人を育てる。戦後の日本企業はこれらを行っていた。この良さは失ってはならない。

  • 経営組織は小さくあるべきだ。その小さい組織で「創って、作って、売る」サイクルを回させるべきである。こうすることで現場に裁量が移譲され、メンバーの熱意を換気されられるからである。

  • 経営者は抽象と現実の振り子を常に揺らすべきだ。日々の現象から法則を抽象化し、それを次の場面で解凍して利用することが求められる。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

本書で述べられていることは、一見すると当たり前のことだ。しかしこれらの言葉が、BCGというアメリカ的経営の、その後米国で経営をした経験を持つ三枝さんの口から発せられると、深みを持って感じられる。


本書で三枝さんは、日本を活性化させるにはベンチャー振興ではなく既存の大企業の復活が効果的だと述べているが、この意見には賛同できない。変化の速度が閾値を超えた現代においては、もはや静的平衡では変化に対応できない。企業自体の循環を意味する動的平衡で対応する必要があるだろう。


私はZenportを通して、生み出すプロダクトだけではなく、その組織自体も人類史に役立つモノにしたいと思っている。スタートトゥデイ、ピクサー、そしてGoogleのように。そのような考えもと、現在の組織体制も敷いている。既に先人が示した経営手法・組織構築ではなく新しいファクトを提供することで、人類史に貢献したい。

まとめ

今回は、日本的経営のあり方について説いた日本の経営を創るを取り上げました。

次回はZBC#82で発表されたワーク・ルールズ!をご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

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ZBC#80 [リムランド] - 平和の地政学

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課題図書

今回は2017年12月16日に開催されたZenport Book Club #80の図書の中から平和の地政学をご紹介致します。

平和の地政学―アメリカ世界戦略の原点

平和の地政学―アメリカ世界戦略の原点

  • 作者: ニコラス・J.スパイクマン,Nicholas John Spykman,奥山真司
  • 出版社/メーカー: 芙蓉書房出版
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本
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リムランドを制するものはユーラシアを制し、ユーラシアを制するものは世界の運命を制する

地政学の権威スパイクマンは第二次世界大戦中の1941年、リムランド理論を提唱しました。

この理論は、地政学の祖であるマッキンダーハートランド理論を昇華させた概念であり、その考え方は今も地政学の基本として息づいています。

スパイクマンがリムランド理論を通して示したかったこと、それは国際平和の実現方法でした。

その方法とは?

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • スパイクマンは、マッキンダーランドパワー理論とマハンのシーパワー理論にエアパワーの概念を加えた、リムランド理論を提唱した。このリムランドとは北西ヨーロッパから中東、インドシナ半島を通り中国東部まで至るユーラシアの沿岸地帯を指す。

  • スパイクマンはリムランドこそが地政学上最も重要な地域であると考えていた。なぜなら、この地域は資源が多く、産業が大きく発展しており、また人口も多いからである。これはハートランドを重要視したマッキンダーと大きく異なる。

  • 世界平和を実現するためには、リムランドにおけるバランス・オブ・パワーの維持が必要だ。ここを征服する1つの国家が現れた場合、ハートランド、また沖合は両側から包囲される事態になるからだ。その事態を避けるためにも、アメリカは従来のモンロー主義(孤立主義)を脱皮し、介入主義に転じ、リムランドの平和維持に尽力する必要がある。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

バランス・オブ・パワーの維持こそが国際秩序の手段だという見解には私も賛成だ。これは物理現象に似て分かりやすい。たとえ意志というファクターはあったとしても、同じ素粒子から出来た人間である以上、物理現象の縛りを受けるということだろうか。ちなみにバランス・オブ・パワーの考えは、かのキッシンジャーも提唱していた。彼もスパイクマンの影響を受けていたと考えられる。


スパイクマンが重視した包囲という概念は、元は軍から来た考えであり、その期限はハンニバルカンナエの戦いにまで遡る。戦略、戦術の基礎は普遍であり、それは人類の歴史を通して今も息づいている。大変興味深い。

まとめ

今回は、リムランドを軸にした平和の実現について説いた平和の地政学を取り上げました。

次回はZBC#81で発表された南シナ海をご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

スパイクマン地政学 『世界政治と米国の戦略』

スパイクマン地政学 『世界政治と米国の戦略』

  • 作者: ニコラス・スパイクマン,渡邉公太
  • 出版社/メーカー: 芙蓉書房出版
  • 発売日: 2017/01/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マッキンダーの地政学ーデモクラシーの理想と現実

マッキンダーの地政学ーデモクラシーの理想と現実

国際秩序

国際秩序

マハン海上権力史論 (新装版)

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ZBC#79 [国家の前の交易] - 異文化間交易の世界史

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課題図書

今回は2017年12月09日に開催されたZenport Book Club #79の図書の中から異文化間交易の世界史をご紹介致します。

異文化間交易の世界史

異文化間交易の世界史

交易離散共同体

国家が生まれる以前から、更に言えば文明が生まれる以前から、人々は交易を行っていました。

その媒介となっていたのが、本書のテーマである交易離散共同体です。

所謂、華僑、印僑ユダヤ人ネットワークなどがそれにあたります。

この交易離散共同体はどのようにして生まれ、そして歴史のなかでどのように役目を変節していったのか。

その軌跡を見ていきましょう。

要旨

  • 文明の興りと同調する形で人類は交易を始めた。これらは世界中の異なる文化間でに行われた。そのネットワークの役割を担っていたのが交易離散共同体である。これは、ある母国の商人達が外国に住み着き、そこで同国人の共同体として形成した交易拠点である。この交易離散共同体を介する形で、人々は異国文化の集団と交易を行っていた。

  • 交易離散共同体は、世界の各地で出現した。アフリカの隊商、アルメニア人、イスラーム、東南アジア

  • 交易離散共同体の面白い点は、それが自己破壊的機能を有していることだ。同質性が高まるほど、彼らの存在価値は薄まるからだ。これにより人類史において、数多くの交易離散共同体が生まれ、そして消失してきた。

  • 交易離散共同体の存在意義自体も失くなりつつある。その理由は、産業革命とそれに伴う技術革新、国民国家、並びに西洋初の商業文化な普及である。そこでは、銀行、保険会社、鉄道、電信などが仲介者となった。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

本書では交易離散共同体の存在感は薄れたと述べているが、私はその主張には疑問を覚える。華僑ネットワーク、ユダヤ人ネットワークは未だに世界で大きな影響力を有しているからだ。


交易離散共同体は、持たない者の強さを示すいい例である。日本の中古車市場では、パキスタン人が大きな影響力を持つ。パキスタン人は国内に産業が発展しなかったため、多くの家族が親戚を、日本を含む世界中に派遣し、家族間で中古車の流通を媒介するネットワークを構築したためらしい。例えば同じことを現代の日本の家族がやろうと思っても難しいだろう。これは持たない者の強さを表している。

まとめ

今回は、交易離散共同体について説いた異文化間交易の世界史を取り上げました。

次回はZBC#80で発表された平和の地政学をご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

華麗なる交易 ― 貿易は世界をどう変えたか

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定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (社会科学の冒険 2-4)

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10万年の世界経済史 上

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ZBC#78 [遺伝子型ネットワーク] - 進化の謎を数学で解く

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課題図書

今回は2017年12月02日に開催されたZenport Book Club #78の図書の中から進化の謎を数学で解くをご紹介致します。

進化の謎を数学で解く

進化の謎を数学で解く

適応

ダーウィンがこの考えを生命に持ち込んだことで、人類の生命に対する見方は180度変わりました。

しかし、彼も気づかぬ内にある忘れ物をしていました。

それは、適応はどのようなプロセスで出現するのかという問いです。

この問いに対して本書の著者は、遺伝子型ネットワークと言う解を提示します。

それは一体どのようなものなのでしょうか。

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • ダーウィン種の起源において適応による自然淘汰の考えを示した。これは革新的な考えだったが、一方でその適応がどのように出現するかについては明らかにしていなかった。

  • 生物は適応的な進化を必要とする場面で最適な変位を出現させるために、遺伝子ネットワークを用いている。

  • 遺伝子ネットワークとは、代謝たんぱく質、調整因子という3つの要素をつなぎ合わせたネットワークである。これらの変位のパターンを天文学的数字になる。これらが新機軸、即ちイノベーションを作り出す無限の可能性となる。この中から最適な変位を出現させることで、生物は適応している。

  • この適応を支えているのが生命の頑強さである。これは冗長性と言っても良い。少しの要素の変化では、出現する現象は変わらない。これによって生命は、いくつものパターンを試すことが可能になる。

  • 生命のイノベーションは、限られた数の構成要素の限られた数のつなぎ方という単純さの中にある。全ての生物が同じDNAの遺伝暗号を持ち、エネルギー通貨としてATPを持つことは、生命のイノベーションが規格化された構成要素に負うところが大きい。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

本書は、自然界のイノベーションの肝は、1)要素が規格化されていること、2)それを自由に結び付けられることの2点だと示している。これは人間社会にも当てはまる。モジュールはシンプルにし、。しかし人間社会では規格合戦が起こる。参入障壁と成るからだ。これが結果的に全体の進化を妨げている。生命であるはずの人類が、個のエゴで、全体の進化を滞らせているのは残念であり、また面白くもある。


社会、脳、生命、これらの仕組みは全て似通っている。これらは全て、多数の個体からなるネットワークを構築し、そのネットワークから課題に応じた解決策を出現させている。これは生命が確立した効果的な対応方法だと認識して良いだろう。今後、我々人類がすべきことは、多くのノード(個)を結びつけ、そこから解決策が自発的に出現することを促すことだ。

まとめ

今回は、生命が最適な変位を出現させる方法について説いた進化の謎を数学で解くを取り上げました。

次回はZBC#79で発表された人はなぜ太りやすいのかをご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

生物はなぜ誕生したのか:生命の起源と進化の最新科学

生物はなぜ誕生したのか:生命の起源と進化の最新科学

生命、エネルギー、進化

生命、エネルギー、進化

コネクトーム:脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか

コネクトーム:脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか

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ZBC#77 [ISの起源] - ブラック・フラッグス

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課題図書

今回は2017年11月25日に開催されたZenport Book Club #77の図書の中からブラック・フラッグをご紹介致します。

ブラック・フラッグス(上):「イスラム国」台頭の軌跡

ブラック・フラッグス(上):「イスラム国」台頭の軌跡

IS

この残忍な行動で世界を恐怖に陥れるイスラム原理主義集団の誕生の背景には、一人の人間の存在がありました。

その名はザルカウィ

ISの前進であるイラクのアル・カイーダの創設者です。

彼は何者であり、何が彼を表舞台に引き上げたのか。

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • ISは2014年、アルー・バクル・アル=バクダディの手によって創設された。この組織の起源は「イラクのアル・カイーダ(AQI)」に端を発する。バクダディはAQIの第三代リーダーであり、ISの行動方針はAQIの思想に大きな影響を受けている。このAQIを創設した人物が、本書の主人公のアブー・ムサブ・アッ=ザルカウィである。

  • ザルカウィはヨルダン北部ザルカに生まれた。少年期、数多くの軽犯罪に手を染めた彼は、監獄暮らしの際にイスラーム主義に目覚め、イスラーム過激派で構成されたテロ組織を率いるに至る。

  • ザルカウィはアメリカの手によって生み出されたと言っても過言ではない。イラク戦争で、イラクを攻撃する口実を探してたアメリカは、フセインとアル・カイーダの共謀の証拠として、フセインザルカウィの関係を世界に喧伝した。このプロパガンダ自体は誤りだったのだが、この機会を利用してザルカウィは自身への信奉者を大きく募ることに成功する。

  • ザルカウィの破滅は自らの手によって惹かれた。彼は祖国であるヨルダンのアンマンにて自爆テロを実行させる。これが罪のない市民を多数巻き添えにしたことにより、多くのイスラム宗教指導者の信頼を失う。またヨルダン国王アブドゥッラ二世の強硬姿勢を誘発することになり、これが彼の命運を決することになる。

  • ザルカウィの残した思想はISの行動に散見される。市民に対する圧政、罪のない外国人を誘拐・殺害し、その状況をネットに流し恐怖を煽る手法などがその典型だ。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

ザルカウィの正義には賛同できないが、本書内で彼が見せるリーダーシップは、優れたリーダーが持つべきそれだ。ビジョンを掲げ、あらゆるものを犠牲にしそれに邁進する姿勢。傷を負った部下を誠心誠意介抱する。思想では折り合えないが、彼の姿勢からは学ぶべきことがある。


私は、世界平和実現の手段の一つは人類全員に十分な食料とエネルギーを届けることだと思っている。人々が争う理由は、食料、文化的な生活、あと土地が万人に与えられて無いことだろう。もちろん思想の違いによる対立も起こるが、これは食料や文化的な生活が保証されれば、殺し合いの連鎖には至らないのではと思う。命ある間に、この仮説を検証したい。

まとめ

今回は、IS誕生の経緯を描いたブラック・フラッグを取り上げました。

次回はZBC#78で発表されたプーチンの国をご紹介します。

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三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」

三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」

イスラームの歴史 - 1400年の軌跡 (中公新書)

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新訳 君主論 (中公文庫BIBLIO)

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暴力の人類史 上

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ZBC#76 [This time is different] - 大暴落1929

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課題図書

今回は2017年11月22日に開催されたZenport Book Club #76の図書の中から大暴落1929をご紹介致します。

大暴落1929 (日経BPクラシックス)

大暴落1929 (日経BPクラシックス)

1929年

この年、ウォール街は歴史に残る株価大暴落に見舞われました。そしてこの大暴落はそのまま、後の世界大恐慌の一因となりました。

1955年、制度派経済学者であったジョン・K・ガルブレイスは、この熱狂と悲鳴がどのような時代背景のもと発生したかを、幾多もの資料をもとに著しました。

その後、世界はバブルとその崩壊に直面するたびに、本著にその解を求めています。

現在、我が国の株価、並びに暗号通貨の価格は、長期の上昇局面にあります。

果たしてこれはバブルなのか、それとも違うのか。

その答えの一端を、本書の中に探してみましょう。

要旨

  • 1929年の大暴落は、それに先立つ投機ブームの中で生まれた。この狂乱ブームが生じた理由定かでないが、強いて言うなら二つ挙げられる。1つは時代の空気である。普通の人でも金持ちになれるという楽天的な空気がブームを読んだ。もう1つはアメリカ国民の貯金が潤沢であったことである。この観点から言うと、長く続いた好況期の後は、投機ブームが起きやすいと言える。

  • 1929年の大暴落はその後の大恐慌の引き金になった。大恐々の原因は1929年当時の経済の不健全性に依る。具体的に述べると次の5点が理由だと考えられる。1)所得分配の偏り、2)企業構造の歪み(規律の緩み)、3)経営基盤が脆弱な銀行群、4)大きな対外収支黒字、5)専門家の経済知識の欠如。

  • 当時、政治指導者等は口々に「 状況は基本的に健全である」「ファンダメンタルズは問題ない」などの言葉を述べた。株式市場が熱狂している際にこれらの言葉が喧伝されたら、何かがうまくいってないと考えた方がいい。

参加者の見解

本書に対し参加者からは次のような意見が出されました

世間が熱狂する中、どこで引くかを決めることは難しい。これは何も株だけの話ではない。経営者にとっての事業選定にも当てはまるだろう。ここで、最適な進み時、退き時を見定めるには、自分の中での確固たる基準、そして世間から嘲笑を受けてもぶれない覚悟が必要なのだろう。とは言っても、これは言うは易し行うは難しだ。


大暴落の事実は、全体では片方に振りすぎては行けないことを示唆している。中庸が大事であるということだ。しかし一方、個人としては片方に振り切った方が得することが多い。経済学と同様、マクロとミクロでは人に求められる処世術は異なるということだろう。

まとめ

今回は、ウォール街大暴落の姿を描いた大暴落1929を取り上げました。

次回はZBC#77で発表されたブラック・フラッグスをご紹介します。

その他の発表図書、関連図書

新版 バブルの物語

新版 バブルの物語

バブル:日本迷走の原点

バブル:日本迷走の原点

大収縮1929-1933「米国金融史」第7章 (日経BPクラシックス)

大収縮1929-1933「米国金融史」第7章 (日経BPクラシックス)

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