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#7【サピエンス×虚構=支配】~ サピエンス全史

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課題図書

今回は2016年10月29日に開催されたSendee Book Club #7の図書の中から サピエンス全史をご紹介致します。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

2016年で一番の傑作を決めろと言われれば、多くの方が間違いなくこの書籍を挙げるでしょう。

本書の著者はユヴァル・ノア・ハラリ教授。歴史、特に軍事史の専門家であるヘブライ大学の教授です。

本書で彼は、アフリカの隅に佇む力なきものであった我々ホモ・サピエンスが、なぜ地球を支配するに至ったかを、大胆な仮説を用いて解き明かします。

そのキーワードとなるのは「虚構」。

この虚構によって、我々ホモ・サピエンスは何を手に入れたのでしょうか?

そして我々ホモ・サピエンスはどこに向かおうとしているのでしょうか?

要旨を見ていきましょう。

要旨

  • 人間(ホモ・サピエンス、以降サピエンス)は、三つの革命によって現在の繁栄を手に入れた。第一の革命は認知革命である。これによりサピエンスは、集団で共有可能な、国家、宗教、貨幣のような、虚構を作れるようになった。

  • 認知革命でサピエンスが発展できた理由、それは多数の(150人以上)の見知らぬ者同士が、協力しあえる集団を作れたからである。サピエンス以外の生物は、150個体以上の集団を作れない、なぜなら、サピエンス以外の生物は虚構を共有できないため、顔を合わせる個体としか協力出来ないからである。
    ※顔を合わせられる集団の数は150程度が限界。これをダンバー数と言う

  • 続いて、第二の革命である農業革命によって、サピエンスは定住する術を手に入れた。またサピエンスは、食料を定期的に得る術も手に入れたため、食料採集以外に扱える自由な時間も手に入れた。この農業革命と、先程述べた認知革命によって、サピエンスは国家、宗教、貨幣という虚構を作りあげていった。これがサピエンスの進化を更に加速させることとなった。

  • およそ500年前、サピエンスは第三の革命である科学革命を起こした。これを可能にしたのは2つの要因、無知の知、そして政治と経済という虚構である。無知の知によって、サピエンスは全能の神と言う虚構から解き放たれ、真理を自身の手で追い求めるようになった。また政治と経済という虚構は、将来には富が増えるという期待をエンジンにして、科学への投資を助長し続けた。これによりサピエンスは科学革命を実現した。結果、サピエンスは今我々が目にする繁栄を手にする。

  • サピエンスの進化、それは得てして他の種の絶命を招いた。サピエンスは他の全てのホモ属をの息を止めた張本人であり、またそれ以上の生物種を絶滅に追いやってきた。サピエンスの進化は、地球という物語から見れば悲劇なのである。

  • 3つの革命によって、サピエンスは他の生物とは一線を画する繁栄を手に入れた。そしてサピエンスは今、生物の束縛から逸脱した進化を遂げようとしている。それは、AI、ゲノム編集、ロボットなどの力によるものだ。これにより、サピエンスはあらたなホモ属を生み出す可能性がある。そのとき、サピエンスは種の孤独から解放されるのだ。

参加者の見解

本書籍の内容に対して参加者からはどのような意見が出たのでしょうか?順に見ていきましょう。

認知革命の仮説が正しいとして、ではなぜサピエンスだけが認知革命を達成できたのか?なぜ他の種では起きなかったのか?認知革命が起きた要因は想像力の獲得にあり、それにはサピエンス特有の脳の進化が関係していると考えられる。しかし、だとすれば何故サピエンスだけそのような進化を経たのか?その進化の要因と、脳の進化の内実(想像力とはすなわちどんな物理現象なのか)を詳しく掘り下げたいところだ。

興味深い意見ですね。他にはこんな意見も。

サピエンスの力は集団で行動できることにある。ならば我々がすべきことは、集団が行動できる虚構をいかに作るか、または集団の一員として何を為すかであろう。時代遅れの(数万年単位の)個人プレーに拘泥するのは愚かという他無い。

確かにサピエンスの最大の能力である「虚構の共有」を活かさない手は無いですね。そう考えると、歴史に名を残す偉人には虚構を上手く扱えた方が多いのがわかります。ナポレオン、田中角栄スティーブ・ジョブズなど。

本書で書かれている、「火の使用が消化に使うエネルギーを減少させ、それによってサピエンスは余ったエネルギーを脳に使えるようになった。それがサピエンスの脳の進化を促した」という仮説は大変興味深い。これにとどまらず、サピエンスの身体は何故こうなったのかについて、更に知見を積み重ねたい。例えば親指の進化や、尻尾の消失など。

我々サピエンスの身体が何故こうなっているかは、飽きることのない考察テーマですね。なぜ二足歩行なのか、なぜ体毛が薄くなったのかなども、時間をとって考察してみたいテーマです。

参加者から上がった意見は以上です。皆さんは本書を呼んでどんな感想を持たれたでしょうか?

まとめ

今回は、ホモ・サピエンスが地球を支配するに至った過程を描き出した、サピエンス全史を取り上げました。

次回はSBC#8で発表されたGDP〈小さくて大きな数字〉の歴史をご紹介します。

Sendee Book Club#7:その他の発表図書、関連図書

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