ZBC#81 [日本的経営の体現] - 日本の経営を創る
課題図書
今回は2017年12月23日に開催されたZenport Book Club #81の図書の中から日本の経営を創るをご紹介致します。
- 作者: 三枝匡,伊丹敬之
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/11/22
- メディア: 単行本
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日本的経営
本書の著者の一人である三枝さんが、BCG、スタンフォードMBA、そして米国での企業経営を経てたどり着いた結論は意外なものでした。
それは、アメリカ的経営を追随するのではなく日本的経営を突き詰めること。
彼はその信念のもと、複数の企業の事業再生、並びにミスミグループの急拡大を実現します。
そこから彼が見出した日本的経営のあり方とはどのようなものなのでしょうか?
要旨を見ていきましょう。
要旨
昨今の日本人経営者はアメリカ的経営手法を後追いしがちだ。しかしこれでは、アメリアかの二番煎じにしかならず、世界のトップには立てない。日本人が経営する上では、日本人にしか出来ない独自の経営手法を駆使すべきである。
1つの日本的経営の解として、長期的視野を持って人を大事にする経営が挙げられる。経営の本質は戦略と、関わるメンバーの熱意・コミットメントである。後者を高めるために、人を育てる。戦後の日本企業はこれらを行っていた。この良さは失ってはならない。
経営組織は小さくあるべきだ。その小さい組織で「創って、作って、売る」サイクルを回させるべきである。こうすることで現場に裁量が移譲され、メンバーの熱意を換気されられるからである。
経営者は抽象と現実の振り子を常に揺らすべきだ。日々の現象から法則を抽象化し、それを次の場面で解凍して利用することが求められる。
参加者の見解
本書に対し参加者からは次のような意見が出されました
本書で述べられていることは、一見すると当たり前のことだ。しかしこれらの言葉が、BCGというアメリカ的経営の、その後米国で経営をした経験を持つ三枝さんの口から発せられると、深みを持って感じられる。
本書で三枝さんは、日本を活性化させるにはベンチャー振興ではなく既存の大企業の復活が効果的だと述べているが、この意見には賛同できない。変化の速度が閾値を超えた現代においては、もはや静的平衡では変化に対応できない。企業自体の循環を意味する動的平衡で対応する必要があるだろう。
私はZenportを通して、生み出すプロダクトだけではなく、その組織自体も人類史に役立つモノにしたいと思っている。スタートトゥデイ、ピクサー、そしてGoogleのように。そのような考えもと、現在の組織体制も敷いている。既に先人が示した経営手法・組織構築ではなく新しいファクトを提供することで、人類史に貢献したい。
まとめ
今回は、日本的経営のあり方について説いた日本の経営を創るを取り上げました。
次回はZBC#82で発表されたワーク・ルールズ!をご紹介します。
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- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
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- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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- メディア: 単行本
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