ZBC#82 [創造物としての組織] - ワーク・ルールズ!
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課題図書
今回は2017年12月30日に開催されたZenport Book Club #82の図書の中からワーク・ルールズ!をご紹介致します。
- 作者: ラズロ・ボック,鬼澤 忍,矢羽野 薫
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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Googleの人事トップとして文化作りをリードした著者が、同社が大事にしている要素を語りました。
その根底にあるのは「文化は戦略を食う」という考えです。
その意図するところとは?
要旨を見ていきましょう。
要旨
Googleの文化を定義する3つの要素は、ミッション、透明性、発言権である。彼らは一貫した文化がメンバー全員に浸透していることが、戦略よりも大事だと考えている。
Googleのチームづくりの基本は人を信じることである。その考えに基づき、情報は全て公開し、透明性を確保している。これは情報漏えいのリスクをはらむが、多数の社員が公正であろうとする文化を作ることで、リスクを回避している。またこの試みによって、全ての社員が自由に発言をし易い文化を醸造している。
Googleの採用はマネージャーの一存では行われず、チームで決められたプロセスを経て行われる。その理由は、チームの文化に合うメンバーを採用するには、一人の直感のみでは不十分だと考えているからだ。
Googleの採用候補者は、社員がHRアニマルとなることで募っている。社員の友人だけではなく、社員が世界中の優秀な人材のリストを社内でリスト化し、彼らにアプローチしているのである。これまで人材採用にリソースを割くからこそ、Googleは優秀な人間を集まりながら、彼らが同質の文化を共有できる組織を作れれのだ。
参加者の見解
本書に対し参加者からは次のような意見が出されました
前回の書評でも書いたが、私は組織自体も1つの創造物にしたいと思っている。文明×文化の軸で、これまで人類史に無かった新しいデータを提供したいと思っている。その結果は随時報告したい。
本書ではナッジ(無意識に働きかける施策)が描かれているが、これは大変面白い取組だ。ピクサーやベル研究所でも無意識的にメンバーが交流するような施策が取られている。強制するのではなく促す。今後の文化作りに積極的に活かしていきたい。
まとめ
今回は、Googleの組織造りについて説いたワーク・ルールズ!を取り上げました。
次回はZBC#83で発表されたプロフェッショナルマネジャーをご紹介します。
その他の発表図書、関連図書
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
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HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント
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- 発売日: 2017/01/11
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