#5【クリスパーはガタカの夢を見る】~ ゲノム編集とは何か「DNAのメス」クリスパーの衝撃

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ゲノム編集とは何か「DNAのメス」クリスパーの衝撃

今回は2016年10月15日に開催されたSendee Book Club #5で取り上げた図書から ゲノム編集とは何か「DNAのメス」クリスパーの衝撃をご紹介致します。

本書はKDDI総研リサーチフェローの小林雅一氏が、夢のゲノム編集技術と呼ばれているCRISPR/Cas9(以降:クリスパー)を取材した際の知見をまとめた書籍です。

世界を変える技術と言われるクリスパー。それはどのような経緯で生まれ、今後私たちにどのような影響を及ぼしうるのでしょうか?

早速要旨を見ていきましょう。

要旨

・クリスパー(CRISPR/Cas9)というゲノム編集技術は、遺伝子組み替えを大幅に簡単にする技術である。この技術は医療、食品などの業界に影響を与えるにとどまらず、地球の生態系を変える可能性も秘めている。

・クリスパーはその革新的な技術的側面もさることながら、その裏で繰り広げられる特許戦争でも注目を集めている。カリフォルニア大学バークレー校のJennifer Doudna博士陣営とマサチューセッツ工科大学Feng Zhang博士陣営は共に自身が特許を有すると主張している。本闘争はその潜在的な社会への影響力、そこから生まれるであろう莫大な利益ゆえに、世界の研究機関・一流企業を巻き込む規格外の闘争となっている。

・現在グーグルやアマゾンと言った世界的な大企業もこの分野に投資している。このような巨大資本により生物の進化は一段と加速しているのだ。

いかがでしょうか?世界を変えるゲノム編集技術クリスパーの影響力、その裏に潜む人間ドラマは大変興味深いですね。

補足

・ゲノム編集技術とは遺伝子の本体であるDNAの狙った位置を「編集」し、その生物のすべての遺伝情報であるゲノムを改変する技術である。

・CRISPR/Cas9が従来のゲノム編集(ZFNやTALEN)に対して著しく遺伝子組み替えを大幅に簡単にする理由は、後者がDNA塩基配列を用いるのに対して、前者はRNA配列を用いることである。RNAはDNAに対して設計が非常に簡単なのでゲノム編集自体も簡単に行えるのだ。

参加者の見解

本書籍の内容に対して参加者からはどのような意見が出たのでしょうか?順に見ていきましょう。

ゲノム編集技術はAIと並ぶレベルの革命だろう。ユースケースもイメージし易いため、あとは技術の進歩を待つだけだと言える。本技術を用いればhumanはneo-humanになれるだろう。この点については「サピエンス全史」ともつながる。

他にはこんな意見も。

個人的にはデザイナーベイビーには賛成である。優れた性質を持って生まれたい、そんな子供を産みたいという願望は人が健康でありたいというのと同類の願いである。それを遺伝子を編集して実現できるなら、出来るようにするべきだと思う。

以上です。皆さんは本書を呼んでどんな感想を持たれたでしょうか?

まとめ

今回は夢のゲノム編集技術であるクリスバーについて取り上げました。 次回はSBC#6で発表された喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日をご紹介します。

Sendee Book Club#5:その他の発表図書、関連図書

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

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サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

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ローマから日本が見える (集英社文庫)

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Sendee Book Club vol4【重力波が奏でるは宇宙の調べ】

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重力波は歌う

今回は2016年10月8日に開催されたSendee Book Club #4で取り上げた図書の一冊 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち をご紹介致します。

重力波は歌う:アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

重力波は歌う:アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

本書の著者はジャンナ・レヴィン。本コロンビア大学バーナード・カレッジの物理学・天文学教授でもある彼女は、重力波検出を実現したLIGOのの研究者達へインタビューを行い、この世紀の発見の裏側にどんなドラマがあったかを明らかにしました。

人類と重力波との初めての邂逅の裏には何があったのでしょうか?

早速要旨を見ていきましょう。

要旨

・米国のレーザー干渉型重力観測所(LIGO)は、2015年9月重力波の観測に成功した。これにより人類は宇宙を解明する新しい耳を手に入れた。

・存在するか分からない、かつ検証に多大なるお金がかかる重力波の実験を実現させた最大の要因は科学者たちの信念であった。

・ビッグサイエンス(多大な人員と予算を費やして真理の解明に挑むこと)の成功には、科学的な素養だけではなく政治的素養も求められるのだ。

いかがでしょうか?重力波発見の裏には、科学的な試みではなく政治的な駆け引きもあったようです。偉大なる成果には、真理に対する真摯な姿勢だけでは足りず、人間社会の綾をとき解くしたたかさも必要なようです。

補足

重力波とは質量を持つ物体の周囲の時空が歪みその運動が波動として伝わっていく現象。重力波は物質媒介無しで伝わる。素粒子によって伝わる波である電磁波とは異なる。

重力波の検出は困難を極める。LIGOが観測した重力波は、陽子の直径の1/10,000に満たない長さだけ地球を引き伸ばした。しかしそのエネルギーは太陽10億個分の1兆倍を上回るという途方もないエネルギー。LIGOはそれを、一辺4kmのL字型計測器を用いて計測した

重力波の一番の特徴では透過性の良さ。これにより重力波は光や電波でえないブラックホール中性子星の解析に応用できると期待されている。同様の理由によって重力波は、宇宙の誕生(ビッグバン)直後を見ることができる唯一の手段であると考えられている。

http://granite.phys.s.u-tokyo.ac.jp/168/168.htm

参加者の見解

本書籍の内容に対して参加者からはどのような意見が出たのでしょうか?順に見ていきましょう。

真理の探求には大いなる困難が伴うものである。それは世界の一流の頭脳を集めた場合でも例外ではない。逆説的に言うならば、名も知られていない人間が真理の発見だと称して吹聴することは、常に警戒してしかるべきである。

古今東西、情報の非対称性を利用してハッタリをかます人間は後を立ちません。しかしそのような場合、私たちは情報の真偽を判断するための前提知識を有していないことがほとんどです。そんな場合でも、現代において科学の新発見というものは世界の一流の頭脳と潤沢な予算をもってしても難しいということを理解しておけば、怪しい言説に惑わされずに済むでしょう。

先端的な科学は常人には到底理解できるものではなく、その有用性も伝えられるものではない。またその時点では化学者でさえ社会における有用性はわかっていないことが多い。そんな状況でいかに税金を使って科学を進めていけばいいのだろうか?これは民主主義のジレンマと言えるだろう。

いかがでしょうか? 本書を呼んで皆さんはどのような感想をもたれたでしょうか。

まとめ

今回は人類初の重力波の検出の裏側を描いた重力波は歌うを取り上げました。 次回は#5で発表されたゲノム編集とは何かを取り上げます。

Sendee Book Club#4:その他の発表図書、関連図書

ミッション・トゥ・マーズ 火星移住大作戦

ミッション・トゥ・マーズ 火星移住大作戦

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Sendee Book Club vol3【ヤノマミ・文明・真理】

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課題図書

今回は2016年10月1日に開催されたSendee Book Club 第3回で取り上げた図書の一冊 ヤノマミをご紹介致します。

ヤノマミ (新潮文庫)

ヤノマミ (新潮文庫)

著者はノンフィクション作家であり、またNHKのディレクターでもある国分拓。本書は彼がアマゾンに住む原住民「ヤノマミ族」を同居取材した際の見聞をまとめた書籍です。

早速、要旨を見ていきましょう。

要旨

・本書はアマゾンの奥地にあるワトリキと呼ばれるヤノマミ族の保護区に150日間滞在した著者による体験を綴った書籍である。著者はヤノマミの人々との滞在をもとに、「呪術」、「家族」、「狩猟」、「性」、「出産」、「死」、文明社会の価値観を根底から覆す彼らの剥き出し生と死をリアルに映し出している。

・虚構がまかり通る私たちの生きる社会とは対照的に、ヤノマミの世界には「生も死」も、「聖も俗」も、「愛も暴」も全てが同居している、ただ「真理」だけがある社会に彼らは生きている。

どうでしょうか?ヤノマミ族のフィルターを通すと、文明社会にいる我々が普段常識だと考えているものは全て虚構に転化してしまうようです。そこで残った剥き出しの真理。そこには「人とは何か」という問に対する示唆がありそうですね。

参加者の見解

本書籍の内容に対して参加者からはどのような意見が出たのでしょうか?順に見ていきましょう。

人類学の研究によると、旧石器時代の宗教には「真理」しかなかったとされている。その後新石器時代になり「善悪」や「規範」という概念が現れ、規範に従わないものは悪であり排除され、そこに「権力」という概念が生まれた。奇しくもそれが「文明」を生み出す要因となったのだろう。

真理しか無かった世界に、人類は善と悪という概念を生み出した。それが権力、規範、文明を生み出したという論説は大変おもしろいですね。 言わば、善悪とは人類が開けたパンドラの箱なのかもしれません。

ヤノマミの世界では、子供が生まれると母親はその子を人間として迎え入れるか、精霊として自然に返すためにその場で子を殺すかの選択を迫られる。これは私たちの生きる社会においては完全なる「悪」であるが、ヤノマミの世界においては「真理」でしかない。彼らの行為を我々の基準で断ずることは正義なのか。この善悪の溝を埋めることは果たして可能なのか。

善と悪を生み出し文明に生きる我々が、真理のみの中で生きる彼らの行為を断ずることは正義なのか。いやそもそも正義とは何なのか。ヤノマミは私達に答えの無い問いを投げかけているようです。

本書を呼んで皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか。

まとめ

今回はアマゾン原住民の生活を映し出したヤノマミについて取り上げました。 次回は第4回で発表された重力波は歌うを取り上げます。

Sendee Book Club第3回:その他の発表図書、関連図書

ヤバい社会学

ヤバい社会学

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Sendee Book Club vol2【人類と細菌は互いに支え合っている!?】

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課題図書

今回は2016/9/24に開催したにSendee Book Club (SBC)第二回にて紹介された図書の中の一冊あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめたをご紹介します。

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

筆者はイギリスのサイエンスライターであるコリン・アランナ、 彼女自身がロンドン大学で生物学の博士号を取得している研究者でもあります。*1

早速、要旨を見ていきましょう。

要旨

  • 人は生命活動の大部分に、体内の細菌の力を借りている
  • 20世紀後半から増えている、肥満、アレルギー、精神病などの所謂20世紀病は人体内の細菌の構成が変わったことが原因。その変化には抗生物質や現代の過度の無菌環境が影響を与えている。
  • 細菌も、それを殺す抗生物質も、共に絶対の悪でもなく善でもない。大切なのはバランスなのだ。

どうでしょうか?人類と細菌は共に共生することで繁栄してきたこと、そのバランスの変化が現代に散見される病を引き起こしているという仮説は大変興味深いものですね。

参加者の見解

では本書籍の内容に対して、参加者からはどのような意見が出たのでしょうか?

  • 人類は分業制で繁栄したが、生物自体も分業制で繁栄してきたという事実は大きな気付きであった。やはり人類は、いや生命は、種全体の繁栄を達成するためにも自分がすべきことだけに注力し、その他のことは他者を頼るべきなのである。しかしそこには、他者への信頼・尊敬と共に、適度な競争関係が必要なことも忘れてはならない。

  • 抗生物質の本来不要な症状への投与は細菌の進化を加速させるため避けるべきである。しかし現代ではこのような事態が数多く起こっている。これは医師の無知に依る部分もあるだろうが、過剰なリスク回避を強要する現代社会にも責任はあると思われる。

  • 体重変化は ⊿体重 = 摂取カロリー - 消費カロリーという単純な式では表現できないという知見は貴重な学びであった。しかしそもそも、性質の異なる食物を全て「カロリー」という単位に集約させるモデル化は余りにも短絡的であり、それを信じていた自分も浅はかだったと言う他無い。同様のことは他の分野にも当てはまるだろう。今後推論を行う際にモデルを単純化しすぎていないか注意する必要がある。

いかがでしょうか?本書を呼んで皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか?

次回は第3回SBCで発表されたヤノマミを取り上げます。

SBC第2回:その他の発表図書、関連図書

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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Sendee Book Club vol1【国家はなぜ衰退するのか】

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弊社では毎週土曜、会社外の方も交えた読書会「Sendee Book Club(以降:SBC)」を開催しています。この会の目的は

「点と線から未来を読み解く」

ことです。

ここで言うとは現在のこと、そしてとは過去から現在に至る歴史のことを指します。
 

今後当ブログで、読書会にて披露された要旨と見解をお届けします。要約だけ読んでも役に立つと思うので引き続きお読みいただければ幸いです。

今回は2016月9月17日に開催された第1回で発表された書籍「国家はなぜ衰退するのか」の要旨と交わされた意見についてご紹介していきます。

 

国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか? 

皆さん御存知の通り、世界には豊かな国と貧しい国が存在します。しかしそれはなぜなのでしょうか?「銃・鉄・病原菌」で有名なジャレド・ダイアモンドは著書で、地理が1つの要因であると述べていました。(もちろんそれだけが理由ではありません) 
しかしその場合、以下の近接している国々の間での貧富の差を説明できません。

では、貧富の差はなぜ生まれるのでしょうか?

この問いに対し二名の著者、マサチューセッツ工科大学の経済学教授であるダロン・アシモグルとハーバード大学教授ジェイムズ・A・ロビンソン等は

収奪的な制度が国家を衰退させる(貧しくさせる)要因である

と回答します。

この要点にも関わる形で本書の要旨は以下の3点にまとめられます。

  1. 国家が衰退するのは、小数のエリートが国家を支配し、収奪的な制度を構築するため。
  2. 国家が繁栄するには多数の人が貯蓄、投資、革新のインセンティブを持てる包括的な制度を作る必要がある。
  3. 現代の中国の繁栄は収奪的な政治制度の上に包括的な経済制度が載った形での繁栄である。この繁栄が包括的な政治制度の上での繁栄のように持続可能を持つのか、今後10年の動向を注視する必要がある。

収奪的だから衰退すると言い切れるのか?発表者の答えはNO

本書の内容に対し、参加者からは以下のような意見が述べられました。

  • 収奪的制度=衰退、包括的制度=繁栄という二元論は安易すぎる。筆者は収奪的制度=中央集権、包括的制度=分権として、中央集権すらも否定しているが、その展開は短絡的にすぎる。人類史において中央集権が繁栄をもたらした例はある。
  • 反権力が行き着く先は解放ではなく、新しい権力であるという点には同意する。人間は手に入れたもの権力に固執するものであり、その縛りからは逃れられない。
  • 収奪的な制度の発生を防ぐにはどうすれば良いのだろうか?解は2つあるだろう。1つは公を第一に考えられるリーダーが改革を行うこと。もう1つは個人もしくは一部の小数集団に権力が集約しない形で改革を行うこと。前者は偶然に左右されるため、仕組み化するためには後者が良いのが、今のところ後者の形は考えつかない。
  • 本書の帰結、「国家は包括的制度であれば繁栄し、収奪的制度であれば衰退する」は企業にも当てはまるだろう。投資・革新を起こすインセンティブを社員に与える仕組みを今後取り入れて行きたい。

本書に対し皆さんはどんな意見を持たれたでしょうか?

意見を交わしたい方はぜひ次回のSBCにご参加ください。

 

Sendee Book Club参加者募集 

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上記に該当する方は是非とも参加をお待ちしています。
 

参加申込みはコンパスから行ってください。

ご質問ありましたら、Sendee Book Club事務局 sbc@sendee.jpまでご連絡ください。

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SBC第一回:発表図書、関連図書

  • 暗号解読
  • 銃・病原菌・鉄

 

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

 

 

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)